恩田陸「三月は深き紅の淵を」

三月は深き紅の淵を (講談社文庫)

タイトルと同名のミステリーをめぐるエピソードが、四つに分かれて書かれているちょっと変わった作品。第一章はある会社員が会長の家に呼ばれ、「三月は〜」を探し出す話。第二章は女性編集者二人がその作者を見つけるために出雲へと旅に出かける話。第三章は小説が書かれる前にある二人の女の子の間で起こった血縁関係の話。第四章は小説を書こうとしてる作者と変な学園のエピソードがごっちゃになってる話。

うーん。この人の小説を読んだのは初めてなんですけど、あんまり面白くなかったかなぁ。この四つのエピソードそれぞれがひとつの小説を軸に繋がってて、第一章で出てくるその小説のストーリーがちゃんとそれぞれに呼応してて凝ってはいるんですけどね。いかんせん四つの話自体が全然面白くない。つまらないからさっさと次の本とか読みたいのに、なかなか読み終わらなくて腹が立ちました（笑。話としては、第三章が一番良かったかな。第四章に出てくる学園の話は、なんかこの人の他の作品と同じ話らしいんですけど、もうわけわからん。

うわぁダメだ。ものすごく説明しにくいなこれ。なんというか、二重構造みたいな小説？また暇があったらこの人の小説は読むかもしれません。そういや、新作の「Q&A」は面白そう。