横山秀夫 『ルパンの消息』

ルパンの消息 (カッパノベルス)

ルパンの消息 (カッパノベルス)

「15年前に自殺として処理された女性教師の墜落死は、実は殺人事件だった。時効まで24時間。捜査陣は15年前の「ルパン作戦」に遡り…」といった内容。

とりあえず、ケンカがすこぶる強い不良という設定の竜見の口調が、なぜにオカマ口調なのかという疑問を除けば、それなりに面白く読めました。でも、やっぱ全体的に登場人物がわざらしいというか、いかにもだなという印象を受けてしまうのは否めないかも。いくら「ルパン作戦」の舞台が1970年代とはいえ、喜多のヤンキーぶりもマンガチックだし、なんか随所にB級感が漂ってる気がします。

なんせ15年前の作品だし、粗を探せばキリがないのですが、「次はどうなるんだろう?」というハラハラ感は常にあったので、最後までグイグイとは読めました。だから、まぁ読んで損はしないんじゃないかなぁ、ぐらいの作品。そんな感じ。