伊坂幸太郎 『モダンタイムス』
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/10/15
- メディア: 単行本
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これは……これで良いのか!と思ってネットで感想を漁ってみたら、そんなに絶賛されているわけでもなかったので安堵いたしました。日本まだ大丈夫だよ……。前から何回も言っているけれど、伊坂はさ、昔から時の流れの切なさからくる世の儚さをちゃんと分かっている!!と思っているから好きなんだ俺は。昔が今に邂逅する場面というか……。例えば、アヒルと鴨〜で「そうだ。これは鳥葬じゃない」みたいな場面あるでしょ?あと、ゴールデンスラバーはまぁ大本のストーリーは今回と同じくB級だったけど、ちゃんと昔と今を繋げてって感じの部分が何箇所かあったからまだ良かった。
今回はなんだ。お前は宮部みゆきか。いや、宮部みゆきは普通に面白いけど!本気で日本の行く末とかを憂いだちゃったりしたんですかあの人は……。自分の思想を作品で語ろうとする奴は大嫌いだ……。根本のシステムがどうとか、「そういうことになっている」っていう考え方自体は俺はすごく好きなんだよ!!!「だからって開き直ったらダメ」っていう部分含めてすごく良い。でも、「悪いやつなんていないんだ」みたいなことをそのまま書いてどうするwwwwwwwwwwバカかwwwwwwwww隠せwwwww言いたいこといったら、言いたいことが分かるのは当たり前だろ!!事実だけを並べて、言いたいことを言わずに言いたいことを伝えなくてどうする。
あと、「人に会えるのはね、生きている間だけだよ」(あの辺がちょっと切ない感じなのは、ただ単に『魔王』と繋がっているからであって、少し邪道)と「もっと小さな目的のために生きている」のところ。これだよ。わかってんじゃん!!!さだまさしも言ってたよ。それより君は明日の僕たちの献立のことが気がかりって……。ってかここまで分かってんのに、なんで小説の大本がどーでもいい監視がどうとかそんなんなの?バカなの?なんとか学校事件の真相もお粗末だと思います。浦沢のMONSTERじゃないんだから!!拷問の場面もなぁ……綾辻行人の『殺人鬼』読んで気分が悪くなったのを思い出したよ。
これ読んで「こういう世の中に本当になったら怖いですね☆」とか煎っているつがいるのなら引っぱたいてやりたいよ俺は!!!そんなことは心底どうでもいい。俺らは死ぬんだから、もっとそういうことを考えろ。次作で、小さい目的で生きている人たちのことを書いて、今回の主題を伝えてくれたら許します。学園ものでよろしく。